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サモン君だより4月
掲載日:2025.04.28
ゴールデンウィークが始まりました。水族館では水中観察ゾーンの特別会場を中心に、4月26日から春の特別展「春の息吹~いきものに起こる不思議な変化~」を開催しています。春が近づくと、気温や川の水温は上昇し、日も長くなりますが、こうした気候の変化は生き物たちの活動にも影響を与えます。冬眠など生き物の冬の過ごし方、そして冬から春の季節の移ろいによる活動変化について、春を感じさせる、春から活動を始める生き物の展示とパネル展示を行っています。特別展は5月25日まで開催していますので、どうぞご覧ください。
また、春の特別展と同じ水中観察ゾーンの別の展示会場で、「サーモンパークで見られる植物」の展示を行っています。こちらは、(公社)日本動物園水族館協会に加盟する北海道内の9園館が協働で行っている「北海道産いきもの保全プロジェクト」に関連した、当館独自の企画展として行っています。
新型コロナウイルス感染症が流行した令和2年、私は気分転換も兼ねて昼休みにサーモンパーク内を散歩していました。サーモンパークには、公園が整備される以前から残るハルニレやキタコブシ、クロビイタヤなどの巨木や、エゾヤマザクラなど公園整備後の植樹種もあります。過去にもサーモンパークの植物を調べたくて写真を撮っていたことがあったのですが、この機会にきちんと調べようと、花の写真を撮って種を調べ、分からなかったら水族館のボランティア団体であるサケのふるさと村教授会(通称「教授会」)の草花に詳しい方に聞いたりしました。令和4年には、教授会メンバー3名が樹木の種類を調べてくださり、主要なものに樹木版を取り付けました。そして今年3月、教授会メンバー1名の方がサーモンパーク周辺の草花100種類、樹木30種類についてデータをまとめてくださったので、今回はその冊子と春、夏、秋に見られる花の写真を展示しています。
サーモンパークは、これから様々な花が咲き始めます。水族館の見学後は、ぜひ公園内の散策も楽しんでいただければと思います。

【学芸員 荒金利佳】