新サモン君だより 7月
掲載日:2022.07.31
千歳川観察窓では、7月中旬頃に赤色が入ったコイ、23日の花火大会の日に遡上してきたシロザケが観察できました。
(↑左:赤が入ったコイ、右:シロザケ)
私は、自然の中で、赤色が入ったコイに出会うのは初めてでしたが、数年前は毎年のように観察窓前に現れていた時期があるそうです。今回現れた赤いコイは、以前観察できたコイと色の入り方が少し違うため、同じ個体かどうかはわかりませんが、また毎年のように姿を見せてほしいものです。水族館近くでは、春に見かけていたキツネの親子も2か月ぶりくらいに見ることができ、どの生き物にもつい「久しぶり!元気だった?」と声をかけたくなりました。
(↑職員駐車上のど真ん中で堂々とくつろぐキタキツネ)
さて、7月16日からは夏季企画展「えっ?そうなの?知って驚く外来生物」が始まりました。それに合わせて、私は支笏湖水槽に展示しているウチダザリガニを追加するために、ダイバーさんと支笏湖に採集にいってきました。ウチダザリガニはいかにも日本の生き物のような名前がついていますが、特定外来生物(外国から日本に持ち込まれた生き物の中でも、生態系に影響を与える恐れのある生き物で、運搬や飼養等に環境省の許可が必要)です。このザリガニの同定に貢献された研究者の名前からとって名付けられました。ウチダザリガニを採集するときは、採集ポイントまでカヌーで行き、10mくらい潜って、ザリガニが潜んでいそうな石の下や岩の隙間を確認しながら、手づかみでとっていきます。昨年9月に潜った時よりは、大きな個体をあまり見つけることができませんでしたが、小さな個体はちょこちょこと見つかり、繁殖していることはわかりましたので、どこかに親がたくさんいるのでしょう…
ウチダザリガニは、美味しいザリガニです。阿寒湖では、ウチダザリガニをレイクロブスターとして販売していますので、もし食す機会がありましたら、お試しください。
(↑左:ウチダザリガニ成体、右:ウチダザリガニ幼体)
(学芸員 髙木)