9月サモン君だより

掲載日:2022.10.01

 9月下旬を迎え、朝方は冷え込み肌寒くなってきました。サーモンパークの木の葉が、赤く色づき始め紅葉の時期も近づいてきています。千歳川では、サケの遡上のピークということもあり、9月30日までで8万匹を超える捕獲数となっています。昨年と比較すると、1.4倍とかなり順調に遡上しています。このまま失速しないで、たくさんサケが遡上してくれる事を願っています。

 さて、このサケの季節に合わせ9月3日(土)からサーモンゾーンの大水槽横の80t水槽に、インディアン水車で捕獲されたシロザケ親魚の展示を開始しています。搬入する1日前に、80t水槽に泳いでいた一歳魚のサケの仲間を全て移動させます。移動させる時は、水槽内の水を全て抜き飼育スタッフが中に入り、たも網で魚を捕まえます。実は、この作業が一番大変です。捕まえた魚に怪我をさせないように大水槽へ移し、残りは予備のため別棟の飼育棟へ輸送しなければなりません。その日に出勤していた飼育スタッフで作業にあたり、無事に移動を終えることができました。

   (80t水槽水抜き中)         (93日サケ70匹搬入後)

 続いては、国内では北海道の3河川にしか遡上していない、真っ赤な婚姻色に身に包んだベニザケです。美々川に遡上した個体を捕獲し、サーモンゾーンにて展示しています。長い期間展示できる様に頑張っていますが、いつ力尽きてもおかしくないのと日が経つにつれて婚姻色の赤色が薄くなっていきますので、早めにご覧頂ければと思います。この時期は、サーモンゾーンに親ザケとベニザケが加わり、サケが充実しています。

 (水車で捕獲されたシロザケ)      (美々川のベニザケ)

 最後に、来館者550万人を記念して「A4の世界に住むにぼしとさかなたちのイラスト展」を、10月30日まで開催しています。NMIKOさんが書いた魚のイラストの中に、沢山のにぼしが集まり、一つのイラストになっているのは驚きです。初日は、ご本人も登場し、めんだこのぺーぱーくらふと作り体験をしてくれました。売店では、期間限定で複製画やオリジナルグッズも販売中です。そして、この展示に合わせてサケ科魚類の新作イラストなども登場。ぜひ、皆様のご来場をお待ちしております。

(めんだこぺーぱーくらふと体験)  (ベニザケのイラスト前で記念撮影)

【学芸員 日原 俊】