サモン君だより 944回 ”3月オープンへ ただ今整備休館中”
掲載日:2017.02.24
日が伸びて、日差しにも柔らかさを感じるようになりました。千歳川水中観察窓でサケの稚魚が見られるなど、すぐそこまで春がやってきたなあと思います。
1月から2月にかけて、水中観察窓でよく見られたのはブラウントラウトです。2月初旬は産卵行動が行われ、1匹のメスを数匹のオスが争う姿なども見られました。また、冬ならではの光景、キンクロハジロなどの水鳥の潜水も見られました。
さて、千歳水族館はただ今整備休館中で、普段できない大がかりな水槽掃除を行っています。水槽から魚を出して、水を抜いてアクリル面を拭いたり砂利にたまった汚れを除去していきます。そして再び水を貯めて魚を戻します。きれいになった水槽に泳ぐ魚たちは、とても気持ちよさそうに見えます。
今週は「世界の淡水魚コーナー」の大型水槽掃除を行っています。ここは大型魚や毒針を持つポルカドットスティングレイ(淡水エイ)、電気を放出するデンキウナギなど、危険で取扱いに注意が必要な魚がいるので、魚の出し入れも慎重に行っています。水槽から魚を出したついでに、体重測定も行いました。アリゲーターガーは約10キロ、親ザケの3倍ほどありました。
水槽掃除とともに、小水槽にはサケの稚魚1万匹が入り、体験ゾーンのミニインディアン水車は塗装し直され、マグネット釣り堀も一新されます。また、スロープの両生類やカメなどは、展示場所が変更になるなど、3月1日の開館へ向けて急ピッチで作業しています。あと数日しかありませんが、がんばります。
3月の開館から、いよいよサケ稚魚放流体験も始まります。午前11時と午後2時の1日2回実施します。きれいになった水槽と放流体験で、千歳水族館を存分に楽しんでいただきたいと思っています。
(学芸員 荒金 利佳)
「世界の淡水魚コーナー」で1mを超えるアリゲーターガーを取り出し中