サモン君だより9月
掲載日:2023.09.29
9月も下旬になり、暑さも和らぎ過ごしやすい季節になって来ました。千歳川では、インディアン水車でのサケの捕獲が、昨日(9月28日)までで44,876匹を捕獲しています。最近は、雨の影響で川の増水や水の濁りで、サケの遡上のきっかけになり1日の捕獲数が4,000匹を超える日もありました。これから、サケの遡上のピークに突入です。千歳川水中観察窓でも、サケの群れやウグイの群れなども観察されています。
さて、9月2日(土)からサーモンゾーンの大水槽横の80t水槽に、インディアン水槽で捕獲された親ザケの展示を開始しています。その2日後には、千歳水族館からトラックで片道5時間かかるところにある北見市の常呂川に、カラフトマスの受取に行きました。昨年は川に遡上する量が少なかったので展示することができなかったのですが、今年も少ない中にも関わらずオス30匹を分けて頂きました。水族館で展示するために、受取ってから1時間おきにトラックの水槽内の水温やエアーの確認をしながら、元気な状態を維持したまま戻ってきます。無事に水族館の水槽に搬入しましたが、9月28日で水槽の中には残り1匹となりました。今月中でカラフトマスの展示が終了してしまうかもしれませんので、早めにご覧ください。
(写真:北見市常呂川)
そして、美々川に遡上した真っ赤なベニザケの展示も始まっています。今回の個体サイズは、50cmくらいと大きな個体が揃っています。現在5匹生存していて、まだ真っ赤な状態です。長い期間展示できる様に頑張っていますが、いつ力尽きてもおかしくないのと日が経つにつれて婚姻色の赤色が薄くなっていきますので、早めにご覧頂ければと思います。この時期のサーモンゾーンの水槽が、今が一番賑やかなので親ザケ、カラフトマス、ベニザケに注目して見て下さい。
(写真:左 ベニザケ 中 カラフトマス 右 親ザケ)
最後に、10月15日までエントランスから2階のなるほどサーモンルームに行くスロープで、ジオアートワークス・ワイルドライフアート展「サケの森II〜巡る命の旅〜」を開催しています。9人の作家さんが作成したワイルドライフアート作品を、ご覧いただけます。作家の皆様によるデモンストレーションのイベントも行っているので、水族館HPでご確認を頂きご来館をお待ちしております。売店では、複製画やオリジナルグッズも販売してますので、ぜひお立ち寄り下さい。
【学芸員 日原俊】