サモン君だより 654回 ”明日からクリスマスイベント”
掲載日:2017.12.22
今年もいよいよ残り10日ほどとなりましたが、この12月は、厳しい冷え込みが続いています。気温が-10℃以下になることも多く、インディアン水車が取り外された千歳川の川面からは、早朝濃い川霧が立ちこめていることも珍しくありません。
千歳川のサケ捕獲も終了しましたが、今シーズンのサケの回帰状況は、当初から不漁予測が伝えられた通り、なかなか厳しい結果となりました。北海道全体としては、平成以降最低の漁獲高だった昨年を、さらに30%ほども下回り、サケ不足によるあまりのスジコの高値に、泣く泣く今シーズンのイクラ作りを諦めたのは、私だけでは無かったことと思います。しかし、インディアン水車のサケ捕獲数は156,279匹と、昨年より5%ほどの減少にとどまりました。来シーズンこそは、さらなる増加に期待したいと思います。
水車が取り外された千歳川では、例年であればこれから、自然産卵するサケたちが遡上してきます。当館の水中観察窓の前でも、産卵するペアの姿が観察できるようになり、現在でも既に一足早く産卵を終えたメスが1匹、ボロボロになりながらも、自分の卵を必死に守る姿が見られています。これから徐々に産卵行動するサケが増え、そのサケの卵を狙って潜水する水鳥たちなども登場します。冷たい川の中で繰り広げられる、冬季限定の生き物たちの営みも、ぜひご覧ください。
あちこちで楽しげなクリスマスの雰囲気が漂う中、明日からの3日間は、千歳水族館も様々なイベントをご用意しております。この季節恒例のサンタダイバーは、毎日2回登場します。また、クリスマス限定クイズラリーや、皆さまに大水槽の魚たちにエサをプレゼントしていただく体験も実施します。詳しくは当館のホームページhttps://chitose-aq.jp/をご確認ください。
さて、当館は12月29日から1月1日まで休館し、新年は2日からオープンします。今回が今年最後のサモン君だよりとなります。本年も多くの方にご愛読、またご来館いただき、心からお礼申し上げます。どうぞ皆さま、良いお年をお迎えください。
(学芸員:菊池 基弘)
昨年のサンタダイバーの様子