新サモン君だより 8月

掲載日:2021.08.21

 夏休み中、千歳水族館は昨年を上回る入館者でしたが、夏休み後は家族連れも減り少なくなりました。

 今年は東京オリンピックが行われて、気分も気候も”あつい”夏でしたが、新型コロナウイルス感染症の流行は収まらず、千歳市も8月14日からまん延防止等重点措置区域となりました。そのため、千歳水族館は16日から9月12日までの予定で事前予約制を導入し、1時間あたり100名までの入館制限を行っています。
 サケシーズンが始まり、学校等団体の入館も多い時期と重なるため、ご予約でも希望の時間にご入館いただけない場合があるかもしれません。みなさまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。 

 

 さて、夏の水中観察窓は、見られる種類が増えてにぎやかです。体長60㎝以上ありそうな大型のコイ、100匹近くいそうなシマウキゴリ稚魚の群れ、同じくウグイ稚魚の群れによく見るとその中に紛れて一緒に泳ぐモツゴ、そんな稚魚の群れを何食わぬ顔をして襲って食べるブラウントラウトなど。また、この夏は15㎝ほどのヌマガレイもよく姿を現しています。そして、何と8月13日にはカラフトマスのオスも現れました。私自身、観察窓でカラフトマスを見たのはいつだったか覚えていないほど久しぶりで、タイミング良く見られてラッキーでした。

 前回のサモン君だより(8月6日掲載)では、今期は観察窓で親ザケをまだ撮影していないとありましたが、その翌日の8月7日に無事撮影することができました。そして、いよいよ明日21日から採卵用の捕獲が始まり、21日の捕獲数は452匹、7月19日からの累計は1,111匹になりました。今年もたくさんのサケが遡上してほしいと願っています。

夏の観察窓

【上段】 左:コイ 中:シマウキゴリ稚魚の群れ 右:ウグイ稚魚の群れ

【下段】 左:ヌマガレイ 中:ブラウントラウト 右:オスのサケ(8/21)

カラフトマス

カラフトマスのオス(8/13)

 

 最後に、夏休み企画展「ぐるっと全国水族館めぐり」は8月31日(火)で終了し、その後それぞれ水族館からお借りしている展示生物は帰ってしまいます。彼らの千歳生活も残りわずかであり、このまま元気に過ごし、無事帰れるよう、しっかり飼育していきたいと思います。そして、まだご覧になっていない方は、どうぞ見にいらしてください。

2021夏季企画展

 

【学芸員 荒金 利佳】