サモン君だより 3月

掲載日:2023.03.31

 今年も昨年採卵したサケたちが旅立つ季節がやってきました。毎年、上流のふ化場から3,000万匹のサケ稚魚が放流されますが、千歳水族館でも3月~5月末まで毎日2回、サケ稚魚放流体験で約5万匹のサケ稚魚を放流しています。昨年秋、上流に行きたくても行けず、水車より下流で産卵していたサケが多かったからか、今年は3月はじめから千歳川水中観察窓で自然産卵(野生)のサケのふ化仔魚や稚魚の姿が見られておりました。

それを狙ってか、アメマスやブラウンントラウトもよく見られた気がします。

 

 毎年、季節の植物とサケ稚魚を一緒に撮影することが私の中での恒例行事となっておりますが、今年は美味しそうな「ふきのとう」が沢山でてきていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 みなさんは「ふきのとう」を食べたことがあるでしょうか。天ぷらが有名ですが、私はふきみそにして食べるのが好きです。私の地元では、山の中に入り1、2個を見つけるだけでラッキーと思っていた「ふきのとう」ですが、北海道では雑草かのごとくそこら中に沢山あり、かなり驚いた覚えがあります。そしてもう一つ吃驚したのは、ふきのとうに雄雌があること。調べてみると、雄株か雌株かで味が違うそうです。

 実はサケもオスの方が卵に栄養を使わない分、メスよりも美味しい、といった雄雌での味の違いがいわれていまして、サケトバ作りにはオスがおススメとされています。昨年、味付けをせずにオスとメスでサケジャーキーを作って食べ比べてみましたが、確かにオスの方がメスよりも早く口の中に旨味が広がり美味しく感じました。

 今までは「ふきのとう」を雄雌で食べ比べることはありませんでしたが、来年は雄雌を見分けて味の違いを確認してみようと思います。

 

 

【学芸員 髙木】