サモン君だより 1月
掲載日:2024.01.27
新年を迎えたと思えばあっという間に、1月も過ぎようとしています。遅ればせながら本年もよろしくお願い致します。今年は、1994年9月に「千歳サケのふるさと館」として開館して、30周年を迎えます。記念すべき年になるように、皆様に喜んでいただける水族館作りに努めたいと思います。
さて、千歳水族館は1月11日から31日まで、1年間の汚れを落とすべく、整備休館となっています。ボランティアさんの力も借りて、普段できない大がかりな水槽掃除をおこなっています。疑岩についた苔やアクリル面の水垢などを綺麗にしていきます。
【写真:左 16日支笏湖水槽疑岩磨き作業 右 コイのエサやり水槽】
中には、水槽の水抜きと魚を出して、消毒と乾燥もおこなうところもあります。消毒には、塩素を使い1週間近く乾燥させて塩素を抜きます。やはり一番大変なのは、アクリル面の水垢落としです。人の手で、一つ一つの水槽のアクリルガラスを傷つけないように慎重に磨きあげます。最近は、雪も多く降り除雪作業と並行して行っているので、腕が筋肉痛でなかなかハードです。ピカピカになった水槽に水を溜めて魚を戻した時は、これまでの大変だった作業を忘れてしまいます。
そして、この休館を利用して、昨年の12月に井の頭自然文化園からやってきた日本産カイツブリと現在飼育しているカイツブリの同居試験も行っています。まだ生まれて4ヶ月の個体なので、いきなり一緒にするのではなく体験ゾーンにあるカイツブリ水槽を半分に仕切り徐々に慣れさせていきます。1月24日に日本産カイツブリを移動したときは、エサ台の前で低い姿勢でかなり警戒している様子でした。
【写真:左 体験ゾーンカイツブリ水槽 右 日本産が警戒している様子】
3日くらい経ち少しずつではありますが、水槽にも慣れ始め外側のアクリルのところまで出てくるようになっています。2月1日の開館に間に合うかはまだわかりませんが、仕切り無しで一緒に展示できるように頑張りたいと思います。
【学芸員 日原俊】